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異常性愛
第27章 業
巨大なシャンデリアが吊られた吹き抜けのカーブ階段を上がり、手摺を掴んでなんとか二階の廊下に辿り着いた。
夕方、真美に連れられた一番奥の寝室を目指した。
ダウンライトに照らされ、オレンジ色に染まる長い廊下。
その突き当たりの窓に、腰にタオルを巻いた私が映っている。
寝室に近づくにつれ、見慣れたその姿が徐々に大きくなっていき、窓に映る私自身に向き合った。
ジムで鍛えた大きな上半身を見ていると、涼子の性癖がなんとなく解る気がして、腕に力こぶを作ってみた。
上腕に盛り上がったソフトボールほどの筋繊維が、私をナルシズムに浸らせる。
自らの美しさを自覚していた涼子は、我が身の美しい様を映像に残しておきたかったのだろう。
ビデオに残された激しい涼子の自慰行為。
美への強い執着が、涼子にそうさせたのかもしれない。