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異常性愛
第27章 業
暖房で乾いた真美の唇を舌先で少し潤わせ、そっと唇を重ねた。
図書館の前でキスした時から、この唇が吸いたくて仕方がなかった。
性欲をそそる、果物のような優子の唇とは違い、ナイフのように薄くシャープな真美の唇は、アニメの美少女キャラクターのようで、それが素顔の真美の処女性をさらに強調し、純粋で可憐な少女として、私の心の特別な場所に真美を奉ってしまう。
もうひとつ真美を特別視させるのは、その言葉遣いだ。
真美は年上である私に敬語を使い、いつも下位の立場で話す。
そのちょっと謙(へりくだ)った態度が、真美を子猫のように見せてくれる。
馴れ馴れしさの無いその態度と言葉遣いが、私との間に付かず離れずの距離を作り、真美は絶えず小さな謎を私に抱かせる。