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異常性愛
第27章 業
『あの、どうしたらいいですか?』
『いや、いやいや、違うちがう、
こっちの問題。
真美ちゃんのせいじゃない。』
優子なら「んふっ!」などと笑ってしがみ付いてくれるのだが、そんな遊び心は真美には見当たらない。
仮に在ったとしても、先入観が素顔の真美と私との間に大きな垣根を作ってしまい、それが真美への攻撃を邪魔してしまう。
さらには真美の私に対する信服が、私の自尊心をくすぐっていて、私は真美のよき理解者であろうとしている。
つまり、私は素顔の真美に牙を抜かれた。
『大輔さん、遠慮?』
『じゃない、じゃない。うん。』
訝しがる真美の頬に手を添え、親指で唇をチョンチョンと叩いた。