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異常性愛
第27章 業
男なら誰もが飛付くであろう、スタイルも顔貌(かたち)も申し分の無い、無防備な真美を私は手込に出来ない。
苛立って、胸の上の真美をきつく抱いた。
『ゥンッ。』と小さく呻く真美。
仕草や言葉の端々に小さな影を落とす、この娘が愛おしい。
真美の生い立ちや過去を知ることはないが、真美の醸し出す憂いのようなものが、私と同じ匂いを感じさせる。
けな気で、気丈で、浅はかで、世話の焼ける真美は、多感な心情を代わるがわる私に見せ付ける。
私には腹違いの妹がいるが、全くと言っていいほど交流がない。
そんな身内よりも他人の真美に情が移ってしまい、真美が女として私に近づけば近づくほど、私の方から距離を広げてしまう。
神聖視された妹のような真美を抱くには、まだまだ時間が必要だ。