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Moon road〜月への道
第2章 出会い
あんな事が夜中にあったが、
りえは朝早く起きて、お手伝いの新井の手伝いをしようとした。

母親を知らないりえは、新井に家事を教わろうと思ったのだ。

新井は素っ気なくりえの手伝いを承知した。

新井は、りえのおでこらが赤くなっているのを気付き、理由を尋ねた。

「引越しの片付けで、物が落ちて来たの」

舌を出しながら自分の不注意だと笑っていたので、新井も、その時は深く気にしなかった。



母屋でタクヤと義父と共に雑談をしながら、朝食を食べていた。

昨夜の恐ろしくタクヤはいない。

目の前のタクヤは優しく笑っている。


あれは、夢だったのか…

でも、おでこの傷は?

義父がりえのおでこの傷の理由を尋ねた。

新井に言ったことを義父にも言った。

タクヤは
「危ないから気をつけろよ、危ない事は俺がするから」
優しい笑顔でりえに言った。

りえは夕べの事は夢だったのかと、ますます分からなくなった。


タクヤが出掛ける時に、りえの唇にキスをした。
優しいキスだった。
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