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Moon road〜月への道
第5章 月への道を
りえは家を出た。

子供達や新井も勿論一緒だ。

荷物はそんなに無いので
引っ越し会社の人が着て1時間程で家を出られた。

あの海辺の町にユウイチが一緒に住もうと言って 建ててくれたあの家に。

家族みんなが楽しく暮らせる家。


りえは玄関のドアを開けた。


広いリビングに大きな海の見える窓があり
天井が高く明るかった。

全体に空間が一つであったかい家だった。


ユウイチが今まで手掛けた建物は
都会的な感じだったが
この家はあったかい感じがした。


ユウイチが作った家具が置かれていて
ユウイチに守られているような気がした。


庭には実のなる樹木が植えられていた。
子供達の遊び場にブランコや砂場まであった。

りえは涙が溢れた。

ユウイチに感謝の気持ちでいっぱいになり
頑張れると強く思った。

住居の一角の仕事部屋には
古い机が置かれていた。

ユウイチがずっと使っていた木の机だ。
りえは机に触れユウイチを思い出していた。



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