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Moon road〜月への道
第5章 月への道を
この大きな仕事を終えてから結婚式をする予定だったが
二人の気持ちが重なり、ひと段落ついた時にする事になった。

結婚式は家族だけで行うものだったので、教会で挙げるだけだった。

時間が空いた時に、りえはタクヤとウェディングドレスを選び、教会を選んだ。
そして二人のエンゲージリングを選んだ。

毎日が楽しく、毎日が充実していた。

ツトムと打ち合わせで会うと、りえが前にも増して綺麗になるのを見て、再度笑いながら口説いてきた。

りえも笑いながらあしらい、ツトムに冗談を言い合えるような仲になっていたのだった。

ツトムはりえの惚気話を聞きながら、惚気るりえを可愛く思っていた。

結婚式の事もツトムに惚気ていた。

「『卒業』みたいに、俺がダスティンホフマンになるよ。」
と、笑いながらツトムは言った。

二人の関係はツトムの社内でも噂が立ち、不倫をしていると社員は話をしていた。
そんな社員にもツトムは、
「不倫したいが、彼女は夫を愛していてなかなか応じてくれないんだ。俺の片想いなんだ。」
と、正直に言い、社員に応援されていた。

そんなツトムにはやはり好感は持てていたので
無視する事はできなかった。




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