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Moon road〜月への道
第3章 結婚
気付くとタクヤがりえの乳房を咥えたまま眠っていた。
りえは起き上がり、リビングに行くと宴会の後らしい散らかりっぷりだった。
バスルームに行き、自分の顔を見ると頬は腫れおでこには傷があった。
洋服を脱ぐと掴まれた腕には痣ができ、叩かれたお尻は腫れていた。
吸われ過ぎた乳首も腫れて痛かった。
悲しくて悲しくて倒れ込んで泣いてしまった。
毎朝、新井と朝食を作るりえが来ないので、新井は不審に思い、タクヤの家に来た。
玄関は開いて、何度チャイムを鳴らしても出てこないので、上がり様子を伺いに来た。
洗面所を通りかかると嗚咽が聞こえ、入るとりえが裸のまま疼くまり泣いていた。
急いでバスタオルをりえにかけ
「旦那さんに、言ってきますね」
そう言って、その場から去ろうとする新井にりえは首を振った。
「お願いです。お義父さんには言わないで…」
そう言って号泣するりえに、新井もただ抱き締めるしかなかった。
「りえちゃんは?」
義父のユウイチは、りえが朝食に来ないので心配した。
「昨夜、会社の同僚や先輩が来て、りえが接待してくれて、疲れてまだ寝ています。」
タクヤは淡々と答えた。
新井は、散らかったリビングやシンクを片付け綺麗にし、りえの部屋に朝食を持って行った。
「ゆっくり食べたらいいよ」
りえの頭を撫でてから、部屋を出た。
りえは新井の優しさが嬉しくて涙が出た。