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NEXT 【完結】
第75章 キタエル

宴会好きの千夏の義実家は、事ある事にお酒を飲む機会を作る。
結婚したばかりのころは、歓迎の意味を込めてか毎週末のように宴会だったが、流石に落ち着いてきた。
「それに、ワインはみんな飲まないのよねー」
そう言われてみれば、あの花見宴会の時、机に並んだのは、ビールや日本酒、焼酎だった気がする。
千夏は、昔からワイン好きだ。
有名な銘柄や、お高い値段で選ぶのではなく。
美味しくて、かつ、お安いのを探し出すのに、喜びを見出すタイプだ。
「イタリアもワインが美味しいのよね〜」
千夏が、にやりと笑い出す。
なるほど、お土産の打診だな。
そう思ったが、ワザととぼける。
「へー、そうなの?」
「そうよ〜!!」
身を乗り出してイタリアワインについて説明してくれるが、そもそもワインなんてスーツケースに入れて持って帰れるのだろうか。
「えー、こっちでも買えるんじゃない?持って帰るのも大変そうだし」
有希子もお土産にはどうだろうと思ったらしい。
「だって、こっちに入ってきてないような、それでいてちょー美味しいワインがあるかもじゃん!」
確かに。
ちょっと田舎に行けば、日本には入ってこないような銘品があるかもしれない。
そういえば、羚汰が研修でワイナリーに見学に行くと言っていた気がする。
「いいなぁー!!あー、私も行きたいわぁ」
「試飲しまくるんでしょ」
「そりゃそうでしょ!でも美味しかったらちゃんと買うわよー」
しかし、稜がそういう所に行くとは限らない。
なにせ、向こうでの行動は全て羚汰任せだ。
「でも気をつけてみとくね」
「よろしくー!」
「有希子は?何がいい?」
何がお土産としてあるのか、そんなに知らないのだか。
「そうね〜。イタリアと言えば?」
「ワインの他に?そうねぇ。パスタとか?コーヒーとか??」
3人ともイタリアのことはあまり知らない事に改めて気づいて笑い合う。
「なんでもいいよ〜。気をつけて帰ってきて、写真いっぱい見せてね」
「うん。ありがとう!」
優等生有希子の言葉に、土産をねだった千夏が少しふてて最後残ったパンを口に入れている。
「まだ一ヶ月近くも先じゃん!」
そんな話をしていると、尚が車に乗って有希子を迎えに来て。
千夏も送ってもらうとかで、足早に帰っていった。
結婚したばかりのころは、歓迎の意味を込めてか毎週末のように宴会だったが、流石に落ち着いてきた。
「それに、ワインはみんな飲まないのよねー」
そう言われてみれば、あの花見宴会の時、机に並んだのは、ビールや日本酒、焼酎だった気がする。
千夏は、昔からワイン好きだ。
有名な銘柄や、お高い値段で選ぶのではなく。
美味しくて、かつ、お安いのを探し出すのに、喜びを見出すタイプだ。
「イタリアもワインが美味しいのよね〜」
千夏が、にやりと笑い出す。
なるほど、お土産の打診だな。
そう思ったが、ワザととぼける。
「へー、そうなの?」
「そうよ〜!!」
身を乗り出してイタリアワインについて説明してくれるが、そもそもワインなんてスーツケースに入れて持って帰れるのだろうか。
「えー、こっちでも買えるんじゃない?持って帰るのも大変そうだし」
有希子もお土産にはどうだろうと思ったらしい。
「だって、こっちに入ってきてないような、それでいてちょー美味しいワインがあるかもじゃん!」
確かに。
ちょっと田舎に行けば、日本には入ってこないような銘品があるかもしれない。
そういえば、羚汰が研修でワイナリーに見学に行くと言っていた気がする。
「いいなぁー!!あー、私も行きたいわぁ」
「試飲しまくるんでしょ」
「そりゃそうでしょ!でも美味しかったらちゃんと買うわよー」
しかし、稜がそういう所に行くとは限らない。
なにせ、向こうでの行動は全て羚汰任せだ。
「でも気をつけてみとくね」
「よろしくー!」
「有希子は?何がいい?」
何がお土産としてあるのか、そんなに知らないのだか。
「そうね〜。イタリアと言えば?」
「ワインの他に?そうねぇ。パスタとか?コーヒーとか??」
3人ともイタリアのことはあまり知らない事に改めて気づいて笑い合う。
「なんでもいいよ〜。気をつけて帰ってきて、写真いっぱい見せてね」
「うん。ありがとう!」
優等生有希子の言葉に、土産をねだった千夏が少しふてて最後残ったパンを口に入れている。
「まだ一ヶ月近くも先じゃん!」
そんな話をしていると、尚が車に乗って有希子を迎えに来て。
千夏も送ってもらうとかで、足早に帰っていった。

