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NEXT 【完結】
第81章 ばたばた観光

キスがあちこちで行われているのは、序の口で。
抱き合ってポーズして、船員さんに写真を撮ってもらったり。
スマホで撮った景色を、いちゃいちゃと2人して覗き込んだり。
その男性のほとんどが上半身ハダカ。
もしくは、シャツ前の肌けたハダカ同然で。
女性もビキニなど、水着のカップルもいる。
そんなカップルたちが人目を気にすることなく、絡み合っていて。
互いの指先が素肌を撫でている。
服を着ている稜たちのほうが可笑しく思えるほどだ。
「ほらね」
ディープなキスをし始めたカップルが目に入って、慌てて目をそらす。
「俺もチューしたいんだけどなー」
稜の言葉を待つ前に、潜めていた声のボリュームをだんだんと上げて羚汰が続ける。
「ってゆーか。して欲しいなー。俺のしてほしいこと、なーんでもしてくれるって、きのほーふぇっふふ」
慌てて身をよじって羚汰の口を両手で塞ぐ。
楽しそうにまだもごもごしゃべり続ける羚汰の口を、しばらく塞ぎ続け、やっと静かになったところで手を離す。
「...日本語、誰もわかんない、にょにー」
上機嫌でまた続けようとする羚汰の頬を両手で挟み込む。
「なんなら、英語とイタリア語で言おうかな」
稜の手を掴み頬から剥がしながら羚汰がにやりと笑う。
「え。嘘!やだ」
「じゃ、ほら。チューして」
目を閉じて顔を差し出す。
仕方なくそっとその肩に手を置いて顔を近づける。
さくっとチュッとして済ませよう。
「...昨日のエロいやつね」
えっ、と固まったのを羚汰が片目を開けて見ている。
「稜がしないなら、俺がー」
2人の唇が近付いて、柔らかく触れる。
言葉通り羚汰の舌がすぐ迎えに来て、舌先を優しくつつく。
軽く絡んでは離れ、角度を変えてまた絡める。
最初は周りを気にして少しだけ差し出していた稜も、次第に舌を深く絡めて羚汰を求める。
「ん...ふぁ...んっ」
「エロ...。そんな声出しちゃダメー」
苦しいほどのキスをしておいて、そんな事を言われても。
「だって...羚汰が...ふぇ」
今度は羚汰の手が、まだ息も荒い稜の口を塞ぐ。
「はい。しゃべっちゃダメー。...俺以外にそんなエロい声聞かせちゃダメでしょ」
拗ねたようにそう言いながら、横向きの稜の腰を抱きしめる。
「変なの...」
エロいチューをしろと言ったのは誰だ。
抱き合ってポーズして、船員さんに写真を撮ってもらったり。
スマホで撮った景色を、いちゃいちゃと2人して覗き込んだり。
その男性のほとんどが上半身ハダカ。
もしくは、シャツ前の肌けたハダカ同然で。
女性もビキニなど、水着のカップルもいる。
そんなカップルたちが人目を気にすることなく、絡み合っていて。
互いの指先が素肌を撫でている。
服を着ている稜たちのほうが可笑しく思えるほどだ。
「ほらね」
ディープなキスをし始めたカップルが目に入って、慌てて目をそらす。
「俺もチューしたいんだけどなー」
稜の言葉を待つ前に、潜めていた声のボリュームをだんだんと上げて羚汰が続ける。
「ってゆーか。して欲しいなー。俺のしてほしいこと、なーんでもしてくれるって、きのほーふぇっふふ」
慌てて身をよじって羚汰の口を両手で塞ぐ。
楽しそうにまだもごもごしゃべり続ける羚汰の口を、しばらく塞ぎ続け、やっと静かになったところで手を離す。
「...日本語、誰もわかんない、にょにー」
上機嫌でまた続けようとする羚汰の頬を両手で挟み込む。
「なんなら、英語とイタリア語で言おうかな」
稜の手を掴み頬から剥がしながら羚汰がにやりと笑う。
「え。嘘!やだ」
「じゃ、ほら。チューして」
目を閉じて顔を差し出す。
仕方なくそっとその肩に手を置いて顔を近づける。
さくっとチュッとして済ませよう。
「...昨日のエロいやつね」
えっ、と固まったのを羚汰が片目を開けて見ている。
「稜がしないなら、俺がー」
2人の唇が近付いて、柔らかく触れる。
言葉通り羚汰の舌がすぐ迎えに来て、舌先を優しくつつく。
軽く絡んでは離れ、角度を変えてまた絡める。
最初は周りを気にして少しだけ差し出していた稜も、次第に舌を深く絡めて羚汰を求める。
「ん...ふぁ...んっ」
「エロ...。そんな声出しちゃダメー」
苦しいほどのキスをしておいて、そんな事を言われても。
「だって...羚汰が...ふぇ」
今度は羚汰の手が、まだ息も荒い稜の口を塞ぐ。
「はい。しゃべっちゃダメー。...俺以外にそんなエロい声聞かせちゃダメでしょ」
拗ねたようにそう言いながら、横向きの稜の腰を抱きしめる。
「変なの...」
エロいチューをしろと言ったのは誰だ。

