この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
NEXT 【完結】
第22章 カップルとしての初デート

稜の会社は、制服もなくそんなに厳しく言われないが、暗黙の了解で膝丈ぐらいの地味目なスカートをみんな穿いている。
上はブラウスにニットのカーデガンだったり、ニットのアンサンブルだったり、無難なものが多い。
5年ほど前までは制服が支給されていたのだが、今の時代の流れだとかで廃止されてしまった。
制服の場合は、好きな私服を着て行って職場の片隅にロッカーで出来た仕切りがあり、そこで着替えていた。
今は制服がなくなったので、ロッカーもなくなりその仕切りも取り払っている。
「色々大変なんだねOLさんも」
「地味な服ばかり着てたら、数子さんがうるさいのよね」
数子には“若いんだから明るい色を着なきゃ”と、普通のお局様とは違う感覚で窘められる。
事務所では数子が一番派手なぐらいだ。
「じゃ、俺部屋で待ってる」
「うん。なるべく早く帰るね」
ふと、夫婦っぽい会話になってることに気付いて赤くなる。
「ん?」
羚汰が覗き込む。
丁度電車が、稜が降りる駅に着いた。
「じゃ、あとで」
「うん。行ってらっしゃい。お弁当ありがと」
ドアが閉まり、このまま電車に乗って大学まで行く羚汰と、しばしドアを挟んで手を振り合う。
電車が走りだし、稜も会社に向かおうと数歩歩いたところで、会社の同僚の里奈と目があった。
「!里奈ちゃん!」
「高崎さ~ん?見ましたよ!」
里奈は、少し前に気付いて足を止め稜を待っていたっぽい。
「えっ」
「相手までは見えませんでしたけど、恋人ですよね!?今の!」
稜はどう返事していいかわからず、会社に急ぐ。
「やっぱり!!いつの間に!!」
稜が赤い顔をして無言なのを肯定と取ったらしい。
「それで、マサトシくんをフッちゃったんですね~。ちょー納得!!」
フったって大袈裟な。
ちょっと食事を断っただけだ。
「あーあ。超ショックを受けるだろうな。マサトシくん。まだ諦め切れないってカンジだったから」
「!」
驚いて思わず里奈のほうを見てしまう。
「気になります~?」
「...」
「土曜日にフットサルの練習試合があって、それをみんなで見に行ったんです。マサトシくんは仕事だったみたいで、そのあとの飲み会からですけど」
そういえば、みんなフットサルの仲間って言ってた。
「これは女子会でのネタが出来たー」
上はブラウスにニットのカーデガンだったり、ニットのアンサンブルだったり、無難なものが多い。
5年ほど前までは制服が支給されていたのだが、今の時代の流れだとかで廃止されてしまった。
制服の場合は、好きな私服を着て行って職場の片隅にロッカーで出来た仕切りがあり、そこで着替えていた。
今は制服がなくなったので、ロッカーもなくなりその仕切りも取り払っている。
「色々大変なんだねOLさんも」
「地味な服ばかり着てたら、数子さんがうるさいのよね」
数子には“若いんだから明るい色を着なきゃ”と、普通のお局様とは違う感覚で窘められる。
事務所では数子が一番派手なぐらいだ。
「じゃ、俺部屋で待ってる」
「うん。なるべく早く帰るね」
ふと、夫婦っぽい会話になってることに気付いて赤くなる。
「ん?」
羚汰が覗き込む。
丁度電車が、稜が降りる駅に着いた。
「じゃ、あとで」
「うん。行ってらっしゃい。お弁当ありがと」
ドアが閉まり、このまま電車に乗って大学まで行く羚汰と、しばしドアを挟んで手を振り合う。
電車が走りだし、稜も会社に向かおうと数歩歩いたところで、会社の同僚の里奈と目があった。
「!里奈ちゃん!」
「高崎さ~ん?見ましたよ!」
里奈は、少し前に気付いて足を止め稜を待っていたっぽい。
「えっ」
「相手までは見えませんでしたけど、恋人ですよね!?今の!」
稜はどう返事していいかわからず、会社に急ぐ。
「やっぱり!!いつの間に!!」
稜が赤い顔をして無言なのを肯定と取ったらしい。
「それで、マサトシくんをフッちゃったんですね~。ちょー納得!!」
フったって大袈裟な。
ちょっと食事を断っただけだ。
「あーあ。超ショックを受けるだろうな。マサトシくん。まだ諦め切れないってカンジだったから」
「!」
驚いて思わず里奈のほうを見てしまう。
「気になります~?」
「...」
「土曜日にフットサルの練習試合があって、それをみんなで見に行ったんです。マサトシくんは仕事だったみたいで、そのあとの飲み会からですけど」
そういえば、みんなフットサルの仲間って言ってた。
「これは女子会でのネタが出来たー」

