この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
NEXT 【完結】
第53章 旅行 〜後編〜

古民家で借りた傘1つに2人で入って道を急ぐ。
「寒〜っ!」
「すごい降ってきたね。明日、帰れるかなぁ」
「そしたら、もう一泊すればいいじゃん?」
「えっ。会社あるし、帰らなきゃ」
羚汰が冗談めかしてではなくするりと言うので、つい稜もするりと答えてしまう。
「ん...。稜は、もう一泊したいな、とか思わないんだ」
拗ねたような羚汰に、しまったと気付かされる。
「思うよ!思うけどさ。ほら、金曜日お休みもらって旅行来たじゃない?だから、また月曜日も、ってワケにはちょっと...ね」
「ふーん」
「羚汰も、朝からバイトでしょ?」
「月曜は定休日」
そうだった。
「また来よう?ここじゃなくても、また旅行しよ?」
「...そうだね。それにまだ、もう1日あるし」
早めに食事を済ませたので、まだ7時を回ったばかりだ。
なんとか、羚汰も気持ちを持ち直したのか、勢い良く車に乗り込んだ。
車で、街頭にほのかにライトアップされた一般のロッジを抜ける。
半数ほどのロッジに火が灯っている。
流石にこの雪で、外でバーベキューをしている人は居なさそうだ。
「うわっ。綺麗〜」
それから数分ほど山道を走って、森家の専用ロッジだ。
玄関と、ほのかにリビングに電気がついている。
少し離れていただけなのに、建物に入るとなんだかほっとする。
暖房がつけてあっても、広いリビングはひんやりする。
「部屋行く?暖炉があるから、付けよっか」
「え!暖炉あったっけ?」
リビングに暖炉があったのは気づいていたが、寝室のは見た覚えがない。
階段をあがって部屋に入ると、壁面に確かに暖房がある。
ガラス張りのほうに気を取られて、全く気づかなかった。
「ホントだ」
「稜が風呂入ってるあいだに、暖炉つけとくよ」
羚汰が、にこっと笑って横に積み重ねている薪をくべ始める。
「ほんと?いいの?」
「せっかくだし」
「じゃ、シャワーだけ...。行ってくるね」
あのジャグジーを今から溜めるのには時間がかかりそうだ。
寒いけどシャワーだけにー。
ドアを開けて、下りていこうと思ったのに、腕が掴まれる。
「どこ行くの?そこ、シャワールームあるから」
「へっ」
羚汰に言われてよくみると、今まで気づかなかったもう一つドアがある。
「全室バストイレ付きだよ」
「寒〜っ!」
「すごい降ってきたね。明日、帰れるかなぁ」
「そしたら、もう一泊すればいいじゃん?」
「えっ。会社あるし、帰らなきゃ」
羚汰が冗談めかしてではなくするりと言うので、つい稜もするりと答えてしまう。
「ん...。稜は、もう一泊したいな、とか思わないんだ」
拗ねたような羚汰に、しまったと気付かされる。
「思うよ!思うけどさ。ほら、金曜日お休みもらって旅行来たじゃない?だから、また月曜日も、ってワケにはちょっと...ね」
「ふーん」
「羚汰も、朝からバイトでしょ?」
「月曜は定休日」
そうだった。
「また来よう?ここじゃなくても、また旅行しよ?」
「...そうだね。それにまだ、もう1日あるし」
早めに食事を済ませたので、まだ7時を回ったばかりだ。
なんとか、羚汰も気持ちを持ち直したのか、勢い良く車に乗り込んだ。
車で、街頭にほのかにライトアップされた一般のロッジを抜ける。
半数ほどのロッジに火が灯っている。
流石にこの雪で、外でバーベキューをしている人は居なさそうだ。
「うわっ。綺麗〜」
それから数分ほど山道を走って、森家の専用ロッジだ。
玄関と、ほのかにリビングに電気がついている。
少し離れていただけなのに、建物に入るとなんだかほっとする。
暖房がつけてあっても、広いリビングはひんやりする。
「部屋行く?暖炉があるから、付けよっか」
「え!暖炉あったっけ?」
リビングに暖炉があったのは気づいていたが、寝室のは見た覚えがない。
階段をあがって部屋に入ると、壁面に確かに暖房がある。
ガラス張りのほうに気を取られて、全く気づかなかった。
「ホントだ」
「稜が風呂入ってるあいだに、暖炉つけとくよ」
羚汰が、にこっと笑って横に積み重ねている薪をくべ始める。
「ほんと?いいの?」
「せっかくだし」
「じゃ、シャワーだけ...。行ってくるね」
あのジャグジーを今から溜めるのには時間がかかりそうだ。
寒いけどシャワーだけにー。
ドアを開けて、下りていこうと思ったのに、腕が掴まれる。
「どこ行くの?そこ、シャワールームあるから」
「へっ」
羚汰に言われてよくみると、今まで気づかなかったもう一つドアがある。
「全室バストイレ付きだよ」

