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NEXT 【完結】
第9章 協力

「すっごく肌触りがよくて、そのまま貰っちゃおうかと思った」
稜は、部屋の鍵を閉める。
「...で、買ったんですか」
稜が着ているパーカーに気付いたようだ。
「うん。買っちゃった。同じのナイって言われて似たやつになっちゃったけど」
「...どうぞ」
会話の間に、リョウが玄関を開けていた。
「お邪魔しまーす」
何気ないフリをしていたが、内心バクバクである。
玄関先とは言え、リョウの部屋に入る。
あとから入ったリョウが、スマホで照らす。
確かにそこは隣の部屋からの明かりがドアの真ん中に少しだけあるガラス越しに微かに漏れるだけで、真っ暗だ。
真ん中に立ててある脚立に登る。
リョウが下から、電球のあたりを照らしてくれている。
慣れた手つきで、電球をカチッという音と共に外した。
「早っ!」
「コツがあるのよ。わかれば簡単。1度奥に押すの。で、左に回す。...新しいやつ頂戴」
「ああ...はい」
新しい電球を貰い、はめようとするがなかなか入っていかない。
いつもなら、奥にぐっと入る所が、奥に行かない。
「んっ、こうやって押し込んで、右に回すんだけど...なかなか固くて、奥に」
「大丈夫ですか?」
「もうちょっと照らしてくれる?」
稜がそう頼むと、リョウが脚立の一番下に足をかけ、手を掛け近づいてきた。胸が、足首のあたたりに触れるほど近づいている。
ふと下を覗くと、リョウの顔が脚立を跨いで立っている稜の右膝のすぐ傍のところだ。
リョウは気にした様子もなく、手元のスマホを必死で調節してくれている。
稜の心臓が高鳴る。さっきは触れたいと思ったが、イキナリ近すぎる。
「やっぱり難しそうですか」
もっと手を伸ばそうと、リョウが床に残した足も乗せ、一段目に完全に上がろうとしてる。
そうすると体はもっと密着してしまう。
稜は、これ以上近付かれたら身が持たない。電球に、より一層力が入る。
「ううん。もう入るハズ」
カチッ、と音がして、それから電気がつく。
「ついた!」
「ありがとうございます!!」
今までが暗すぎたのか、明るくなって目がチカチカする。
先に降りたリョウが、手を差し延べる。
何か違和感を感じて、稜は考える。リョウの手を自然につかみ返した。
そして脚立を降りたところで、急に感じていた違和感に気づく。
「ねぇ、台所は!?」
稜は、部屋の鍵を閉める。
「...で、買ったんですか」
稜が着ているパーカーに気付いたようだ。
「うん。買っちゃった。同じのナイって言われて似たやつになっちゃったけど」
「...どうぞ」
会話の間に、リョウが玄関を開けていた。
「お邪魔しまーす」
何気ないフリをしていたが、内心バクバクである。
玄関先とは言え、リョウの部屋に入る。
あとから入ったリョウが、スマホで照らす。
確かにそこは隣の部屋からの明かりがドアの真ん中に少しだけあるガラス越しに微かに漏れるだけで、真っ暗だ。
真ん中に立ててある脚立に登る。
リョウが下から、電球のあたりを照らしてくれている。
慣れた手つきで、電球をカチッという音と共に外した。
「早っ!」
「コツがあるのよ。わかれば簡単。1度奥に押すの。で、左に回す。...新しいやつ頂戴」
「ああ...はい」
新しい電球を貰い、はめようとするがなかなか入っていかない。
いつもなら、奥にぐっと入る所が、奥に行かない。
「んっ、こうやって押し込んで、右に回すんだけど...なかなか固くて、奥に」
「大丈夫ですか?」
「もうちょっと照らしてくれる?」
稜がそう頼むと、リョウが脚立の一番下に足をかけ、手を掛け近づいてきた。胸が、足首のあたたりに触れるほど近づいている。
ふと下を覗くと、リョウの顔が脚立を跨いで立っている稜の右膝のすぐ傍のところだ。
リョウは気にした様子もなく、手元のスマホを必死で調節してくれている。
稜の心臓が高鳴る。さっきは触れたいと思ったが、イキナリ近すぎる。
「やっぱり難しそうですか」
もっと手を伸ばそうと、リョウが床に残した足も乗せ、一段目に完全に上がろうとしてる。
そうすると体はもっと密着してしまう。
稜は、これ以上近付かれたら身が持たない。電球に、より一層力が入る。
「ううん。もう入るハズ」
カチッ、と音がして、それから電気がつく。
「ついた!」
「ありがとうございます!!」
今までが暗すぎたのか、明るくなって目がチカチカする。
先に降りたリョウが、手を差し延べる。
何か違和感を感じて、稜は考える。リョウの手を自然につかみ返した。
そして脚立を降りたところで、急に感じていた違和感に気づく。
「ねぇ、台所は!?」

