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第22章 台風

駅は雨宿りする人でいっぱいだった。
駅内のアナウンスで電車がストップしていることを知る。

「そっか、この路線、湾岸沿いだから風に弱いんだ……」

周くんが呟いた。
どうしよう。

さっきからタクシーがひっきりなしに出入りしている。
学生の私たちでもお金は足りるだろうか。

次々とLINEが入ってくる。

佐和紀『電車止まった。職場泊まる』
和樹『俺も泊まり』
綾希『えー？　僕、警報が出てすぐ帰ってきちゃったよー？』