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少年悪魔
第18章 定着



強い快感の波に襲われていた繭がようやく落ち着き、ゆっくりと体を起こす。
「ん…」
「繭、大丈夫?」
遥斗が初めての時のように気遣う。
「…うん、大丈夫みたい」
「なら良かった」
ほっとしたように遥斗が笑った。
繭が胸元に視線を下ろすと、薄紅色の痣の色が濃い桃色に変わっている。
繭の胸元の刻印に遥斗がそっと唇を当てた。
「これで、定着は完了。ずっと繭を悪魔から守れるよ」
「…うん」
繭が満たされた笑顔を見せた。
二人ともまだ裸のままで、日も落ちかけて寒くなってきたので、とりあえず脱ぎ散らかしていた制服を着た。
繭が乱れた自分の髪を整えていると、遥斗が窓を開けた。冷たい風が室内に入り込む。
「わ、寒」
なぜ急に窓を開けたのか、繭が怪訝に思っていると、遥斗が窓から少しだけ身を乗り出していた。
「エリー。いるなら隠れてないでさっさと出てきなよ」
その言葉に、繭が驚いていると、エリーの拗ねたような声が聞こえてきた。
「本当につまんないわね。もうちょっとの間気付かないでいてくれると私はとっても楽しいんだけど」
窓の外からエリーがむくれながら入ってきた。
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