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私と絵のぐと
第13章 過去と現在
部屋に響くのは、キスした時の湿った音とシーツがこすれ合う音。

「瑠晴ぇ……っ!ギュッてして…。」

「ん…こうか?」

優璃と瑠晴の鼓動が聞こえる。
今、自分がここに存在していることも大切な人がいることも感じさせてくれる。

「瑠晴…暖かい。」

「なんだよ。俺で暖とるなよ。クスっ。」

「瑠晴…今日は、色んなことあって思考がついていかないの…。」

「あの、悛先輩とか?クス…」

「や!あの人は…大学が一緒で!家も近所だっただけ!」

「ふーん。あいつは、優璃のこと好きだったんだろ?…んでもって、優璃も好きだった。そんな二人が大人になってから再会したら…もう…一気に燃え上がるよなぁ…。」

意地悪く言ってみる。

「そんなことないよ!私は、瑠晴しか見えないよ!
 …会場には、たくさん綺麗な人がいて…皆輝いてた。
 私なんか、平凡で瑠晴の隣になんて並べないって思っちゃったよ…。」

瑠晴の胸に顔をうずめる。

「着飾ったって、内面的な美しさは隠せないんだよ。
 外面はいいけどな。…けど、優璃は違う。綺麗だ。
 だから、俺は好きになった。」

「なんか…くすぐったいよ。
 どうして、瑠晴は画家になったの?」

「んー。なんとなくだよ。」

「え…なんとなく絵を描いてたら、有名になっちゃったの?!」

「……うーん。必死だった。辞めようかとも思った。
 ある人を見返してやろーって思ったんだよ。」

「………。」

なんだろう。胸がざわめく感じ。
聞いてはいけない何かを聞いたような感覚。

「そっか!その人のおかげなんだね!その人がいなかったら、今の瑠晴はいなかったんだね。」

「そーだな。今となっちゃ感謝してる。」

瑠晴をそこまで奮い立たせた人ってどんな人なんだろう。
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