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私と絵のぐと
第13章 過去と現在
翌朝、瑠晴の携帯の音で目が覚めた。

「瑠晴…?電話鳴ってるよ?」

「んー…そのままでいー…。」

「もう、五回目だよ!よっぽどのことじゃないかな?」

「…っだよ……はい?」

だるそうに携帯を手にとる。

『もしもし?!瑠晴さん!大変ですよ!!テレビ局から出演オファーが殺到して!』

「あー?んなもん断れよ。興味ねー。」

『もったいないっすよ!チャンスですって!』

「…チッ…いらねぇ。」

『…わかりましたよ…。せめて、雑誌の取材ならいいですよね!?…あと…匿名で、ファックスが届いてたんですが…。』

「んなもん冷やかしだろ?」

『いえ…だいぶ、瑠晴さんと親しい間柄のように感じますが…読みます?』

「その内容メールで俺に送れよ。」

『了解しました!では、今後のスケジュールと一緒に送りますんで!』

「んー。ありがとうな。」

『でわー!』

朝からすごく元気な人だった。
私にまで話の内容は筒抜けだ。

「これから、忙しくなりそうだね?」

「あー。そうだなぁ…面倒だ…。」

優璃に手を伸ばしソッと触れる。

「あまり、会えなくなっちゃうのかな?」

「それは無理だ。そんな状況俺が我慢出来なくなる。」

「私も瑠晴に会いたいよ。」

瑠晴が遠くに行ってしまう気がして心がざわめく。

「そんな顔すんなよ。ここに住めばいいだろ。」

「え…。」

「なんだよ。そんなすっとんきょうな顔して…お試し同棲って感じで気楽に…な?」

どうしよう。すごく嬉しい。
瑠晴と一緒に居られる。
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