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カウントダウン
第3章 ン
次の日。
梅雨間近の6月とは思えないほどの快晴で。
まさにデート日和!
一緒に水族館を回って驚いたことは
蒼くんがネットや本で色々調べてくれていたこと。
大きな水槽の前で
魚の群れの話や
綺麗な幻想的なクラゲの話をしてくれた。
「すご。そんなに調べてくれたの?」
と、ただ水族館に行けばいいと思っていた私はビックリで。
「モノ知りみたいだろ?」
と、自慢げに言う。
「うん。すご~い!」
と、心から言えば、少し黙ってから小さい声で
「本当は嘘。里香に退屈だと思ってほしくないから」
なんて、耳元で白状する。
そんなうれしい白状に二人とも赤くなったけど
薄暗い水族館の中で
他のお客さんの目に留まることもなく。
私たち二人は手をつないで
大きな大きな水槽の前で
何分も立ち止まったまま動かなかった。
お互いの存在を空気で感じることは出来ても
体温で感じる事が出来るのは
お互いの片手だけ。
ぎゅっっと私が手を握れば
蒼くんもギュッと握り返してくれる。
青い青い水槽の前で私たちはお互いに片手に全神経を集中させていた。
梅雨間近の6月とは思えないほどの快晴で。
まさにデート日和!
一緒に水族館を回って驚いたことは
蒼くんがネットや本で色々調べてくれていたこと。
大きな水槽の前で
魚の群れの話や
綺麗な幻想的なクラゲの話をしてくれた。
「すご。そんなに調べてくれたの?」
と、ただ水族館に行けばいいと思っていた私はビックリで。
「モノ知りみたいだろ?」
と、自慢げに言う。
「うん。すご~い!」
と、心から言えば、少し黙ってから小さい声で
「本当は嘘。里香に退屈だと思ってほしくないから」
なんて、耳元で白状する。
そんなうれしい白状に二人とも赤くなったけど
薄暗い水族館の中で
他のお客さんの目に留まることもなく。
私たち二人は手をつないで
大きな大きな水槽の前で
何分も立ち止まったまま動かなかった。
お互いの存在を空気で感じることは出来ても
体温で感じる事が出来るのは
お互いの片手だけ。
ぎゅっっと私が手を握れば
蒼くんもギュッと握り返してくれる。
青い青い水槽の前で私たちはお互いに片手に全神経を集中させていた。