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カウントダウン
第6章 ウ 
それから何回か、蒼くんにお部屋デートに誘われたけど
なんとなく断る回数が大半を占めた。
あまりエッチをしないほうがいいような気がした。

「もしかして、この前の女の子が言ったこと気にしてる?」
って蒼くんに聞かれたけど。
あの言葉は実はそんなに気になってなくて。
どんどん好きになっていく自分の心が心配なだけ。

でもそんな私を強く問い詰めることはしないで
「梅雨が終わったら、海に行こうか」
って先の予定まで言ってくれることに嬉しくなる。

あぁ、少なくとも梅雨が終わるまではこの関係でいられるんだ。
いつもは嫌いな梅雨も、終わらないでと願った。

そんな風にホンの少しほっとした翌日の午後。
食後にプリンを食べて幸せな私を
ニコニコしながら蒼くんは眺めていて。

本当に1分前まで
そんな話になる予兆なんかなくて。

いきなり、
「里香。話があるんだ」
と、小さい声で私と目を合わせずに言い出した。

「なぁに?」
本当に呑気に。
そんな声を出して。
次に始まる話がどんなものなのかなんか
考えることもしなかった。

「里香。そろそろ終わりにしようか。
カウントダウンもゼロになった」

「え・・・・?」

瞬時に蒼くんの言っている言葉が理解できなかった。
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