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薔薇色タクシー
第5章 ♡ダンディ系♡
そして…


バッタンッ!


後部座席のドアを閉め、ダンディ様は運転席に座った。


ドウイウコト?


「あの…運転席は…」


「ふふふ…まさか自分が『薔薇タクの薫子』にチョイスされる日が来るとはね…」


普段だったら自分の事が有名になってると、喜ぶところだけど…
嫌な予感しか湧いてこなかった。


ブルルンッ…


とうとうキーを回してエンジンまで掛けてしまった。


怒らせて変な行動に出られても困る…
こんな展開になるなんて思わずに、手首を縛らせてしまった。


ここは穏便に…とにかく運転席は…
私の場所なのよ!!


「うふふ…これは新しいプレイかしら?」


穏やかな声でやんわりと話しかけると、ダンディ様は細めた目でルームミラー越しに私をジッと見詰め…


「なるほど…この角度でいつも君は男を物色しているんだね?」


「え…物色…」


怪しげな台詞を言って、ニヤリと笑った。


ゾクリ…


ヤバイ…イッちゃてるかも…。
今日はもう撤収だわね…。


「私が何か不愉快させたなら申し訳ありません…今日はもうお疲れでしょうから、この辺で…」


ダメ元かもしれないけど、終われるよう心の中で願ったが…


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