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crazy night
第6章 立ち上がる心
それから数日間、有紗は士郎が辞めると約束した仕事に打ち込んだ。
数年間エンジニアとして身につけてきた有紗の技術力を駆使すれば難しい仕事ではなかった。
あと少し…あと少しで…
というところで、上司から仕事用PHSに連絡が入る。
「不具合だ、取引先にもう商品が出回ってる。すぐに対応してくれ」
以前に有紗が担当した油圧機器だった…
既に現場の担当者が取引先に向かい、回収にとりかかってくれているとの事だった。
慌てて図面をひっぱり出し、原因を探る。
品質管理の部屋で問題の油圧機器が届くのを待つ…
仕事だけが生きている支えになっていた有紗は、落ち込みを隠せなかった。
そこに、油圧機器を持って現れたのは士郎だった…
有紗と士郎が顔を合わせるのは、あれ以来で二人に気まずい雰囲気が流れる。
品質管理室は他に人の姿はなく、有紗は一歩後ずさりした。
沈黙を切り開いたのは士郎だった。
数年間エンジニアとして身につけてきた有紗の技術力を駆使すれば難しい仕事ではなかった。
あと少し…あと少しで…
というところで、上司から仕事用PHSに連絡が入る。
「不具合だ、取引先にもう商品が出回ってる。すぐに対応してくれ」
以前に有紗が担当した油圧機器だった…
既に現場の担当者が取引先に向かい、回収にとりかかってくれているとの事だった。
慌てて図面をひっぱり出し、原因を探る。
品質管理の部屋で問題の油圧機器が届くのを待つ…
仕事だけが生きている支えになっていた有紗は、落ち込みを隠せなかった。
そこに、油圧機器を持って現れたのは士郎だった…
有紗と士郎が顔を合わせるのは、あれ以来で二人に気まずい雰囲気が流れる。
品質管理室は他に人の姿はなく、有紗は一歩後ずさりした。
沈黙を切り開いたのは士郎だった。