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オルテンシア【紫陽花】~檻の中の花嫁~
第4章 02 SceneⅡ(ジューン・ブライド)
「君―」
どれくらい経ったのだろう、ふいに晃司が手を止めて、じいっと見つめているのに気付いた。何故か厭な感じがした。
何というのか、まるで蛇が今にも食らいつこうとする獲物を遠巻きに眺めているような粘着質な眼。それでいて、まなざしそのものは冷えていて、底光りしているような、そんな感じの眼だ。
その眼にじっと見つめられていると、まるで身体がまなざしそのもので縛りつけられてしまうような感じがしてくる。
どれくらい経ったのだろう、ふいに晃司が手を止めて、じいっと見つめているのに気付いた。何故か厭な感じがした。
何というのか、まるで蛇が今にも食らいつこうとする獲物を遠巻きに眺めているような粘着質な眼。それでいて、まなざしそのものは冷えていて、底光りしているような、そんな感じの眼だ。
その眼にじっと見つめられていると、まるで身体がまなざしそのもので縛りつけられてしまうような感じがしてくる。