この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
オルテンシア【紫陽花】~檻の中の花嫁~
第5章 ☆♯03 SceneⅢ(SeaSide~海辺にて~)☆
晃司の方はそんな女性たちの視線など物ともせず―というよりは、端から彼女たちの姿など眼に入ってはいないようにふるまっている。恐らく、彼にしてみれば、こんな熱いまなざしを向けられることには慣れ切っているに違いない。だからこそ、こうまで自信に漲っているのだろう。
しかし、その自信は裏を返せば、鼻につく自意識過剰、傲慢さであった。美月が押口晃司という男を知れば知るほど嫌になってしまうのも、この己れへの過信が最大の原因である。
しかし、その自信は裏を返せば、鼻につく自意識過剰、傲慢さであった。美月が押口晃司という男を知れば知るほど嫌になってしまうのも、この己れへの過信が最大の原因である。