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オルテンシア【紫陽花】~檻の中の花嫁~
第8章 ☆♯05 SceneⅤ(AnniverSarY~記念日~)☆
勇一は一週間のうち、四日は夜のバイトに出かける。大抵、午後十時少し前に出かけて、深夜を回った午前一時過ぎに帰ってくる。その間、美月は起きて待っていることもあれば、先に寝ていることもあった。それでも、勇一が帰ってくると思えば、淋しくはなかった。
だが、今夜だけは違った。もしかしたら、勇一がこのまま帰ってこないのではないか。そう考えただけで、心細さに叫び出しそうになってしまう。
だが、今夜だけは違った。もしかしたら、勇一がこのまま帰ってこないのではないか。そう考えただけで、心細さに叫び出しそうになってしまう。