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オルテンシア【紫陽花】~檻の中の花嫁~
第8章 ☆♯05 SceneⅤ(AnniverSarY~記念日~)☆
二日前が給料日だったという勇一は、屈託がなかった。いつもよりはむしろ朗らかで、よく喋り、食べた。
「給料とバイト料と両方一度に入ってきたからさ、たまにはこんな店で食事っていうのも良いかなと思って」
だが、美月は実は、食事どころではなかった。数日前から、体調が思わしくないのだ。どうやら胃の調子を壊してしまったらしく、何か食べようとすると、吐き気がして戻してしまいそうになる。
「給料とバイト料と両方一度に入ってきたからさ、たまにはこんな店で食事っていうのも良いかなと思って」
だが、美月は実は、食事どころではなかった。数日前から、体調が思わしくないのだ。どうやら胃の調子を壊してしまったらしく、何か食べようとすると、吐き気がして戻してしまいそうになる。