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オルテンシア【紫陽花】~檻の中の花嫁~
第8章 ☆♯05 SceneⅤ(AnniverSarY~記念日~)☆
ただ泣くことしかできない美月の背にそっと手を回し、勇一は優しい声音で囁いた。
「可哀想に、さぞ怖かったろうな。でも、もう大丈夫だ、これからは俺が美月さんを守る。誰にも指一本、触れさせるものか」
ひと呼吸置いた後、勇一が呟いた。
「大丈夫だよ、美月さんは五年前の俺の知っていた美月さんと全然変わってない。しっかり者のようで、どこか危なっかしくて放っておけない。もっとも、美月さんがこれほど泣き虫だとは俺は知らなかったけど」
「可哀想に、さぞ怖かったろうな。でも、もう大丈夫だ、これからは俺が美月さんを守る。誰にも指一本、触れさせるものか」
ひと呼吸置いた後、勇一が呟いた。
「大丈夫だよ、美月さんは五年前の俺の知っていた美月さんと全然変わってない。しっかり者のようで、どこか危なっかしくて放っておけない。もっとも、美月さんがこれほど泣き虫だとは俺は知らなかったけど」