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サイドストーリー2
第5章 横浜ホールディング②

「おい。半田。帰れなくなる前に帰れ」
楠が私を揺らす。
ちょっと。花ちゃんの扱いと大きく違うんですけどっ!
「ここに電話して。出た人に迎えに来てくれるように言って」
やっとのことでそれだけを言う。
「だれ?」
「半田のヒモだろ?」
「ああ。ヒモに来てもらうんだ」
ぼんやりと酔って寝た頭の片隅でそんな声が聞こえてきた。
ザワザワとうるさい居酒屋でうたたねするのは
酔った私には心地よかった。
どれぐらい時間がたったか知らない。
10分なのか、1時間なのか・・・
「スミマセン。陽菜が酔ったそうで」
「あ!」「あ!」「あ!」
大好きな大川さんの声が聞こえたと思ったら
経管の3人が同時に声を挙げた。
「大川孝志!」
山田が失礼にも呼び捨てした。
「大川さん。帰る・・・ぅ」
手を伸ばして大川さんの首に巻きつける。
「はいはい。車そこにとめてあるから。キミたちもありがとうね。
これ、陽菜の分ね。足りる?」
「あ。半田の分は俺たちで払うんでいいです」
「いや。陽菜の分は俺が払うから」
「・・・・・」「・・・・・」「・・・・・」
「ほら。陽菜。帰るぞ」
そのまま私は大川さんに抱えられて居酒屋を後にした。
「半田のヒモって大川孝志?」
「あれって本当に大川孝志?」
「でも大川さんって呼んでたぞ?」
それから3人は私と話すときに「ヒモ」という言葉を使わなくなった。
END*****
楠が私を揺らす。
ちょっと。花ちゃんの扱いと大きく違うんですけどっ!
「ここに電話して。出た人に迎えに来てくれるように言って」
やっとのことでそれだけを言う。
「だれ?」
「半田のヒモだろ?」
「ああ。ヒモに来てもらうんだ」
ぼんやりと酔って寝た頭の片隅でそんな声が聞こえてきた。
ザワザワとうるさい居酒屋でうたたねするのは
酔った私には心地よかった。
どれぐらい時間がたったか知らない。
10分なのか、1時間なのか・・・
「スミマセン。陽菜が酔ったそうで」
「あ!」「あ!」「あ!」
大好きな大川さんの声が聞こえたと思ったら
経管の3人が同時に声を挙げた。
「大川孝志!」
山田が失礼にも呼び捨てした。
「大川さん。帰る・・・ぅ」
手を伸ばして大川さんの首に巻きつける。
「はいはい。車そこにとめてあるから。キミたちもありがとうね。
これ、陽菜の分ね。足りる?」
「あ。半田の分は俺たちで払うんでいいです」
「いや。陽菜の分は俺が払うから」
「・・・・・」「・・・・・」「・・・・・」
「ほら。陽菜。帰るぞ」
そのまま私は大川さんに抱えられて居酒屋を後にした。
「半田のヒモって大川孝志?」
「あれって本当に大川孝志?」
「でも大川さんって呼んでたぞ?」
それから3人は私と話すときに「ヒモ」という言葉を使わなくなった。
END*****

