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ギルディ~S系エリートと鳥籠の令嬢~
第21章 出生の秘密―杏side-
「…杏お前…あの高井田と交際しているんだろ?」
お父様はご存知ないかと思っていた。
「それは・・・」
私は言葉を濁し、誤魔化そうとしたが。
「わしが知らないと思っていたのか?わしを侮るな!」
お父様は威嚇するようにデスクと力任せに叩いた。
私を叱る時はいつもその辺の物に当たり散らすお父様。
私のお父様の怒鳴り声よりも大きな音が怖かった。
刷り込みとは恐ろしい。
全身が強張り、声すらも出ない。私にとってお父様は今も怖い存在。
「ヤツと結婚の約束はしているのか?しかし、高井田はダメだ・・・」
私は帝さんと結婚したいと願っているだけ。
「・・・」
「アイツは高井田画伯と実の娘との間に出来た子供だ。画伯描くの絵は好きだが・・・
近親相姦で生まれた人間とお前を結婚させるワケにはいかない」
お父様も知っていた。
帝さんが禁忌の子供だと。
「その妊婦の裸婦は実の娘がモデルらしい。
その腹の中の子は高井田だろう・・・
譲り受けた後で知った。
処分すればいい話だが…画家を引退し、余命幾ばくもない画伯から貰った絵。
容易に処分出来ずにいる」
お父様はご存知ないかと思っていた。
「それは・・・」
私は言葉を濁し、誤魔化そうとしたが。
「わしが知らないと思っていたのか?わしを侮るな!」
お父様は威嚇するようにデスクと力任せに叩いた。
私を叱る時はいつもその辺の物に当たり散らすお父様。
私のお父様の怒鳴り声よりも大きな音が怖かった。
刷り込みとは恐ろしい。
全身が強張り、声すらも出ない。私にとってお父様は今も怖い存在。
「ヤツと結婚の約束はしているのか?しかし、高井田はダメだ・・・」
私は帝さんと結婚したいと願っているだけ。
「・・・」
「アイツは高井田画伯と実の娘との間に出来た子供だ。画伯描くの絵は好きだが・・・
近親相姦で生まれた人間とお前を結婚させるワケにはいかない」
お父様も知っていた。
帝さんが禁忌の子供だと。
「その妊婦の裸婦は実の娘がモデルらしい。
その腹の中の子は高井田だろう・・・
譲り受けた後で知った。
処分すればいい話だが…画家を引退し、余命幾ばくもない画伯から貰った絵。
容易に処分出来ずにいる」