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第1章 駅カレ―杏side－

朝の車内は人でごった返していた。


お付きの運転手・春日の運転で学園まで向かえば、このようなラッシュアワーに遭遇しなくても良かったが、自分の時間が欲しい私は断った。


少しでも、父親の監視から逃れたと言う細やかな抵抗心があった。



私の名前は香芝杏(ｶｼﾊﾞｱﾝｽﾞ）
私の通う学園は都内でも名門校で有名。厳粛なカトリック系の学園・聖エリス学園高等部。


私はこの４月から３年となり、自分の進路に悩んでいた。