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第5章 旅

『デート』を楽しんでる自分がいた。


『お泊り』なんていつ振りだろう…


すっぴんを男性に見せるなんていつぶりだろう。


矢作との逢瀬でもいつも帰るから、すっぴんになったことはなかった。


紗江は素顔なんて専ら自信がなかった。


中学生？高校生？と言うくらいに幼くなるのだ。


紗江は、目鼻立ちがはっきりしていて、睫毛も長い。


でもすっぴんは嫌いだった。