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いつもの場所で
第2章 月灯りの下で

「確かに、綺麗は綺麗ですけど…」


紗江は小高い山の上から見える冬のキラキラした町の光を期待していた。


でも、なんかとても嬉しかった。


こんなにクールな人が、綺麗やろ?と少年のように言った。


するとコートのポケットから繋いだ手を取り出し、
矢作さんは紗江の後ろにまわり、紗江を抱きしめた。



紗江はどうしていいか分からず、一言

「寒いですね…」

と言った。



「うん、温める」



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