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いつもの場所で
第2章 月灯りの下で
右手で紗江の頬を傾け、柔らかくキスをした。
紗江は緊張して動けなかった。
何度も何度も優しく、紗江の唇に自分の唇を触れさせた。
「矢作さ…ん…」
唇と唇の間から名前を呼んだ。
「ん?」
「みんなみてます。恥ずかしい…」
ここは市の中でも一番の繁華街。
忘年会終わりのたくさんのサラリーマンが熱くキスする2人を眺めていた。
矢作さんは大丈夫と言って、何度もキスをした。
紗江はとろけてしまいそうだった。
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