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いつもの場所で
第2章 月灯りの下で

「来て」

矢作さんに手を引っ張られた。

そしてどんどんと歩き出した。

あたかも常連のように、真っ暗なビルへと入って行った。

1階はテナントが入ってなく、2階と3階の間の踊り場まで上がった。


すぐに彼は正面から紗江を抱きしめた。


そしてまた、優しくキスをした。

優しく、何度も…

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