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いつもの場所で
第2章 月灯りの下で

乗り場は終電を逃した酔っ払ったサラリーマンがたくさん並んでた。


順番をまってる間、紗江は矢作さんにくっついた。


「明日からおやすみですね」

「せやな、どっかいくん?」

「どこも行きません。年末年始はゆっくり過ごします」

「そっか」


そんな会話をしてるうちにタクシーの順番が回って来た。


「乗りな、方向逆やし、俺次で行くわ」

「ありがとうございます、矢作さん、もう一個お願いがあるんですけど…」

「ん?何?チュウ?」

「ばれてますね」

「人見てるやん」

「そうですよね、ダメですよね、ありがとうございました。良いお年を…」


紗江がそういい終わらぬ間に紗江の顎を軽く掴み、優しいキスをした。
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