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第7章 利用と束縛

ドクンッ！


心臓が確実に跳ね上がった気がする。


小田切さんの腕と胸の中…。


鼓動がトクン…トクンと聴こえて…
自分のと重なって一つになる。　


ああ…凄い落ち着く…。


私は背中に回した手で、服を掴んでいた。　


どれくらいそうしていたのか、時を忘れそうな頃、小田切さんの腕の力が弛んで、身体を少し離した。


微妙な距離感…。


目と目が合って、見詰め合う…。


小田切さんは伏せ眼がちになり…


私に顔を傾けて寄せてきた…。