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理想と偽装の向こう側
第10章 信頼と疑惑
「そ…そのまま話したの?」


「はい~!協力出来たらと、思いまして!でもぉ~その後に部屋出ちゃって〜テンション下がってましたぁ~」


それが、あの時か…。


「きっとですね…」


元木さんは、私を指差し


「その知り合いの人に教えに行ったんですよ!深刻な顔してましたし~」


…アンタね~!!
余計なことをベラベラと!
あの後どんだけ、大変だったと!


…て、言うわけにもいかないし…
犯人は元木さんだったか。


「はぁ…元木さん…とにかく人の噂は当てにならないし、人気ランキングなんてお遊びだから、そんなこと社外に話して会社の品位を損ねかねないから言わない方がいいよ」


「そっか!そうですよね!ついつい須永さんの気を引こうと必死になっちゃいました!」


……はい?
今、何と?


「私~ビビってキタんですぅ~。これも何か運命だと思うんで、彼女もいないなら頑張っちゃおかなって!優しそうだしぃ~」


………。


今までと、昨日の無茶苦茶加減を思い返してしまう…。

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