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理想と偽装の向こう側
第14章 時限爆弾
小田切さんは、頬を私の頭に寄せながら、


「香織んが俺を必要とする限り…側に居るから…」


あぁ…
魔法を掛けられてるみたい…。


「ホント…?」


「本当だよ…」


甘く囁かれ、くすぐったい…
でも…


「小田切さん…好きな人…作らないの…?」


「クスっ…作っていいの?」


ドキッ!


「やっ!えっ!だって…。」


小田切さんは、顔を少し傾け覗きこみながら、


「いいの…?」


意味深に微笑む。


嫌だけど…
何て答えれば、いいんだろう…。


「香織ん?」


「い…意地悪っ!!」


「ぷっ!意地悪なんかしてないだろ~」


「だ、だって…」


だって試されてるかと思った!
凄いテンぱる!!


「…要らないよ…」


「要らない…」


「あぁ…今は、香織んと居たいから…」


『要らないよ…』
『今は…』


どうゆう意味だろ…。


こんなに近くにいるのに…
本当に遠い。
どうしたら、近づけるんだろう。


聞きたい…
けど…


結局、私ってこんな人生なのかな…。


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