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理想と偽装の向こう側
第14章 時限爆弾
「嫌っ!あっ…!」


思わず叫びかけたが、小田切さんが心配すると思って堪える。


『香織んっ!どうしたの?』


小田切さん!! 


嘉之は強引に口を割ってきて、小田切さんに聞こえるように、態とらしく舌が絡み合う音を立てた。


「クチュクチュ…」


「あっ…はふ…止めて…」


拒否したいのと、息苦しさに声を出すが反って感じてるみたいになる。


「香織…」


「ピチャッ…クチュ…」


嫌っ!響く音に恐怖感が襲う。


携帯を取り返したいが態勢的に無理で、嘉之は口元に携帯を近付けて音を拾い、私の弱い部分を舌でなぞる。


「うっ…んふっ…あんっ…やぁ…」


出したくない声が無理やり出させられ、情けない。


お願い!
小田切さん、電話切って!


そう何度も心の中で叫ぶが小田切さんは私が何かされない様に、様子を伺ってるのか切らないし、小さく


『クッソ…』


悔しさで、食い縛る声さえ聞こえた。


早く終わって!


「いやぁ…!んんっ!」


嘉之が、さらに激しく絡み付く。

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