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理想と偽装の向こう側
第15章 発動
お風呂から上がり髪を乾かして、寝ようとした時だった。


「チャラチャラ~!」


メールが届き、差出人を確認する。


「あっ!黎子だ。」


『調べた?』


…うっ…この一言が重い。


『すみません…あれから色々ありまして…買うタイミングを逃しまして…』


「チャラチャラ~!」


早っ!


『悩むともっと気持ち悪くなるから、とっとと調べてスッキリしなさい!』


黎子…調べて本当に妊娠してたら、スッキリどころじゃないのに…。


そう言えば、黎子さっき


『大丈夫だから!』


と、言っていたよね…。
どうゆう意味だったのかな?


『分かった…明日、買ってくるよ』

『絶対よ!お休み』

『ありがとう…お休み』


本当に困った時の、黎子様だな。
一人だったら、今頃発狂してたかも…。


「明日、ちゃんと調べないとね」


少し穏やかな気持ちになり、寝床に付こうとした。


「チャラチャラ~!」


またっ!黎子?


「なになに~?…あ…」


ディスプレイに出てたのは


『須永嘉之』

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