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理想と偽装の向こう側
第16章 懐古
3ヶ月後

光花のシフトは基本的に土日どちらかは、休みになるようになってたから、唯一休みが被る週末。


平日も俺が有給使えば合わせられるけど、それは光花が遠慮してしまうから敢えてはしなかった。 


今日は、金曜日。


早番だった光花は15時に上がれ、明日の土曜日は休み日曜日は遅番と上手く重なった。


看護師の仕事柄、次の日に影響を与えさせたくなかったから、遅くても22時には家に着けるように会っていたので、今日は初めてゆっくり出来る夜だった。


せっかくだからアミューズメントとかで、お泊まりコースとか提案したけど光花は


「志信さんの家で、カレー作らせて欲しいです」


と言われ、その一言で俺は二つ返事だった。


「出先から直帰します!」


と、言い切りホワイトボードに【NR!】と書き込み、会社を出る。


ちょっと浮かれ気味の俺に、滝島からは


「良い週末を~!」


と、ニヤニヤしながら送り出された。

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