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理想と偽装の向こう側
第17章 希望と絶望
「あっ!佐伯さんも、やっぱりシステムキッチン気になる~?」


「あ…まぁ…一応…」


何か当惑してるな~どうしたんだろ?


「台所事情、女性は好きだよね~」


光花の顔を思い出し、ながらニコニコしてしまう。


「ぶっ…おまえ…」


何故か滝島は、口元を押さえて肩を揺らして笑っていた。


「滝島、どうしたの?」


「いや…この後に何が起きるかと思うと可笑しくて…クックッ…」


「はぁ~?」


可笑しいのは、おまえだろ!


「総務に資料取りに行くだけで、何が起きるんだよ!」


滝島は、更に肩を揺らして


「庶務的な事、他には~?」


変な事聞くな~


「他?一応、扶養手続きとかするとどうなるのかも、聞いておこうかと…」


「扶養っ!!」


また、佐伯さんが驚いてる。


いちいち反応しちゃう人なのかな?
でも、何で一緒に聞いてるんだろ?
別に、いいけど。


滝島だけは、やたら楽しそうに笑ってる。


「はははっ!いよいよ、肚決めたの?」


「肚~?何決めんの?」


さっきから、何だよ滝島!

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