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理想と偽装の向こう側
第17章 希望と絶望
光花…。


「スキルス胃癌って言うんだって…。」


滝島は、眼を見開いた。


「スキルス…って…マジ?」


「知ってる…?」


「あ、あぁ…芸能人でも、何人か亡くなってるよな…調べた事ある…ヒナちゃんが?でも、助かる見込みあるんだろ?」


ドックン…ドックン…。


凄い遠くで、脈打つ感覚がした。


気が遠くなりそうだ…。


「小田切…?」


「半年…余命…半年だって言われた…」


「なっ!!嘘だろ!」


そうだろ?
俺も…何度も思ったよ…。


「滝島…食べろよ…。時間無くなるよ…」


「おまえ…」


「可笑しいよな…俺たちは生きてく為に腹減って、結局食べいかないといけないんだよな…」


ここまで醜態晒せるのもヒナの事を知ってるからか、滝島だからか…。


「小田切…おまえしばらく休んでヒナちゃんと居てやれよ。仕事は、俺がフォローしてやるから!」


「あぁ…そうしようかなと考えもした。相談してみるは…有り難うな…滝島」


滝島は無言で、俺の肩に手を載せた。

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