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理想と偽装の向こう側
第19章 罪悪感?
頭の中がグチャグチャになって、泣きそうになった。


「小田…切…さん!」


「香織ん…」


「はっ…はい…」


はぁ~やっと、離れた。


朦朧としてたのと、泣きそうだったのとで私の眼は潤んでたに違いない。


そんな私に、小田切さんは顔を傾けて近付く。


まだ焦らしプレイ続くの!


「小田切さんっ!…あっ…」


彼の唇が、口元の下の顎のラインに触れる。


唇には…触れない…。


思わず眼を見開いてると、小田切さんは顔をあげて。


「…明日早いから、寝ようね」


「へっ…?」


「お休み!」


「は…い?お休みなさい…」


返事すると、優しく微笑んで布団を掛けてくれた。


そして小田切さんは何も無かったかのように、瞳を閉じた眠りに着いた。


…寝惚けてた訳じゃ…ないよね?


煙に巻かれた感覚になったけど、眠ろうと眼を閉じてもさっきまでの事が、またループしてしまい目が冴えてしまう。


「寝れないんですけど…」


やっぱり、シングル2部屋にしとけば良かった~!

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