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理想と偽装の向こう側
第19章 罪悪感?
でも、一つ引っ掛かる


「分かってて…何で妊娠を否定しないで、父親になるって言ったの?」


「ん~子どもとイタリア企画は、嘉之の最後の砦だろうからね。イタリア企画は会社の問題だからともかく、子どもは二人の問題だからね…あそこまで言わないと、子どもを理由に香織んを縛り付けると思ったから」


そこまで考えて、くれたんだ…。


「ありがとう…。張ったりでも嬉しかったよ」


小田切さんの顔から、笑顔が消えて


「本気だったよ…許せないからね。香織んを力付くで縛って、傷付けて…」


ドキンッ…


何だろう…
もの凄い大事にされている気がする。


嬉しくて、涙出そうです。


「小田切さん…」


「着いたよ!ここ~、滝島とほぼ毎日来てるんだ!」


「あっ!はい!」


いつの間にか、定食屋さんに着いていた。 


オフィス街からちょっと奥に入るけど、店内は忙しそうに賑わっている。


「京子さ~ん!二人ね!」


「小田ちゃん、いらっしゃい!おや、今日は女の子となんて初めてだね~」


「日替わりでぇ~!」


笑顔で注文する小田切さんに、マドンナ?京子さんは、手を上げて応えてた。

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