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理想と偽装の向こう側
第21章 逆転
「あっ…小田切さん…あのね…」


「ん…」


反応が、あった!


「本当に…小田切さんは、悪くないんだよ…ひゃっ!」


手首を舌先で、なぞられる。


「香織…」


「な…に?」


そっと抱き締められ、顎のラインに唇が当たる。


「あっ…」


どうしよう!どうしよう!
嬉しいんだけど、気持ちが収まらない!


告白は明日、ムードのあるレストランで食事して…


シュミレーションをしようとしても、身体が反応してしまう。


小田切さんの唇が、首筋から胸元の方に降りていく。


私の頭も身体も心も、臨界に達してしまいそうだった。


「小田切さん…わたし…私ねっ」


「ん…?」

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