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理想と偽装の向こう側
第22章 約束
金曜日

微睡みの中をさ迷い、冴えない頭で眼が開く。


時計を探すが、いつもの場所にない。


薄く開けた眼で見回すと家具の色調はダークなウッド系で、ベッドカバーもマリンブルーとライトブルーで揃えてある。


「あ…小田切さんの部屋だ…」


その本人は、部屋の中には存在してない。


キッチンかな…。


「起きよう…。」


時間は6時、まだゆっくりは出来る。


惚けた頭で、身体を起こすと現実にやっと返る。


「あ…服…」



と、下着! 


かぁ~と、顔が熱くなる。


そして一気に思考が弾け、昨晩の情事が駆け巡ってキタ。


「ひゃぁ~」


何か顔、合わせ難いな…。



とにかく服を…
たたまれてるし、ご丁寧に下着は服の間に挟まれてる…。


気恥ずかしい…。

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