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理想と偽装の向こう側
第22章 約束
星叶ちゃんに夢中になってる私に、奥さんが相手してくれてる間に滝島さんは


「小田切ぃ~なぁにぃ~、その意味深なのつけて」


「あ~これ?さっき、一緒に買ったからつけたんだよ」


「何サラって言ってのけんの!月曜日から、それつけてたら会社の大半の女子が出勤拒否するから、気を付けろよ!」


「う~ん…やっぱり、結婚指輪じゃないと不自然か?」


「いや…だからさ…それだと決定打よ…」


「へ?何が~滝島は指輪してんもんなぁ~俺もしときたいんだけど…ただのペアリングだとチャラく見えるかな~」


「まぁね…結婚すんの?香織ちゃんと」


「早いかな?」


「別にぃ~良いんじゃない」


そんな二人の会話なんて露程も知らず、私は星叶ちゃんを抱っこして


「きゃ~!星叶ちゃんがチューしてくれた!」


「なっ!俺もっ!」


「やぁ~」


そう言って私に、しがみつく


「星叶~パパ悲しいぞ~」


「ぶっ!」


小田切さんが、吹き出す。


こんな素敵な家庭…
持てたら良いな…。

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