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蜘蛛の巣に囚われて
第1章 蜘蛛の巣に囚われて
夜の森を、一人少女は早い足取りで歩いていた。
人里離れた森の中に少女は暮らしている。
出かけていて、つい帰りが遅くなってしまったのだ。
○○「…ひゃぁっ」
白い糸のようなものに足を取られた。
それはたくさん足に絡みつき、思わず尻もちをついてしまった。
○○「いてて…一体なんなの、これは…」
少女が困惑していると、ピトリ…と何かが右肩にくっついた。
おそるおそる、少女はソレに目を向ける。
○○「やああぁっ!;」
右肩にくっついていたのは、大きな蜘蛛だった。
だが、少女が手で払ったとたん…蜘蛛の形が変わっていく。
○○「…え…何…!?」
蜘蛛の周りを青白い光が包み込む。
眩しさに少女は目をつむる。そして光がよわくなり、少女が眼を開けた時には…
蜘蛛は、綺麗な黒髪に銀色の瞳をした美しい青年になっていた。
外人っぽいようないでたちに、思わず見とれてしまう。
「ダリウス…」
そう彼はつぶやいた。
○○「…?」
「俺の名前だ」
○○「…そ…そう…なの…」
蜘蛛が人間に変身することも驚きで、少女は今の状況が理解できずにいた。
ダリウス「にしても、久々の良い獲物だな…」
じりじりと、彼は○○に近づく。