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あなたとふたり
第15章 心は空っぽ

「うわ〜…
どうしたらいいの?俺。」
優ちゃんは顔を真っ赤にして
片手で顔を覆っている。
何だか可愛くて吹き出してしまった。
「笑うなよ!
マジダサイ、俺。」
「優ちゃんはかっこいいよ。」
「アホ。」
「本当だよ。
口は悪いけど、本当は凄く優しい。
私は知ってる。
優ちゃんは誰よりかっこいいよ。」
「あ〜!もう〜!」
優ちゃんはその場に座り込んでしまった。
「かっこ悪りぃ…。」
「優ちゃん。かっこよくなくていいよ。
人気があると私、困るから」
同じようにしゃがみこむ私を
優ちゃんはそっと抱き寄せた。
「マジで俺
大切にするから‥…」
「うん。」
何度も交わしたキスだけど
この日のキスは一生忘れないと思う。

