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あなたとふたり
第22章 偶然と必然
私と梨花子はその二人組が歌うのを
ジーッと聞いていた。
「上手ねぇ…」
「うん。歌詞にぐっとくる…」
『降り積もる雪の様に…
積もるI love you…』
『考えないようにしても
それでも溢れてくる…』
二人の声が綺麗にハモって
とても綺麗な声色だった。
しばらくそこにいて
二人組の歌を何曲か聞いていた。
途中、梨花子はトイレに行ってしまったが
私はなぜかその場から動けなかった。
油断すると涙が出てきそうなほど
その歌は私の心に響いていた。